良いもの(使用法注意。難あり)を買う

以前から気になっていたダイソーBluetooth無線・有線両用ヘッドセット FS-BTHD-01というのを買ってそこそこ満足したのでレビューを。

ネットでは人気商品らしい。
https://www.google.com/search?q=%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%BC++%E3%83%98%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88+bluetooth

ダイソー店舗の中では高額商品なので今一売れてない印象だが発売から半年ほど経つせいか、ワイヤレスヘッドフォン既に皆持ってるせいか。そういえばポケットカー(330円)はまだ見たことないのは自分の目に入る位置に無いのか?
価格破壊なポケカーはともかく😘この商品はワイヤレス未使用なオーディオマニアは注目せざるを得ない価格破壊商品となっている。
・1100円という低価格💯
・40㎜径ドライバー・・・中・高級グレードと同等‼️😻。低音再生が得意。40mm径ドライバーは日本製オーディオメーカーのアンプ無し有線ヘッドホンなら最安3500円はする。
Bluetooth無線伝送・・・デジタル無線伝送なので音楽情報の損失、ノイズ混入がほぼ無い。内蔵のアンプを使い駆動力が高い。コードレスの自由度。ハッピープライスパラダイス。
https://youtu.be/vYWr3s0ZhoI
・無駄なデザインが少なく抵抗感が薄い。
期待値爆上がり商品となっている。
周波数特性の記載が無いのは不安感だが商倫理的には好印象だ。(😨)

早速レビュー。
【細かな使用感】
・3.5㎜のミニプラグインターフェイスにステレオミニプラグ(付属しない)を刺すと自動で無線切断し、操作系全部無効な普通の有線ヘッドフォンになる。(音質については後述)
有線ではヘッドセットも使用不可。
・針穴のような小さな穴内にマイク内蔵されている。YouTubeレビューによると音質はかなり低性能。Bluetoothの送受信の遅延と低音質でゲーミングヘッドセットには不適当。ゲーム用途には有線接続・しっかりしたマイクが付いたヘッドセットを買おう。
・25cmほどのマイクロUSB・タイプB充電ケーブル付属は必要最低限長さか。いちいち両側の差し込み向きを確認、タイプCでもないので管理に不便。(中華小物の電源にタイプBマイクロ使いがち。)
・柔らかいパッド類の表皮はやや厚く耐久性高いか。パッド面積小さいが本体軽量で快適、保持性良い。これだけ軽いなら耳かけタイプを作れば飛躍的に便利だ。
・折り畳めないので携帯性悪いが華奢な部分が無く頑丈そうに見える。首に掛けるべし。
耳当て部が横にスイングしない、伸縮の調整幅が小さいのも簡素で堅牢性を増している。
・外観はさほど安っぽ過ぎず特別不恰好でもないが僅かに主張が有り屋外使用でダイソーばれしてしまうのがネックか。ダイソーは売ってるだけで歴としたFSC社の製品でAmazon直販もしてる。オーム電気のとほぼ一緒。NOKIAのE1200-ANCにもよく似た外装だ。格好よく見えてきたぞ(´- `*)
・バッテリー連続使用は未計測。使用感連続8時間以上?充電60分くらい?
・わりと頻繁に、切断/再接続し不安定になるのは送り側機器のBluetoothがversion4.1くらいの旧世代だからか?10~20回繰り返す時がある。
Bluetooth5.3とAACコーデックに対応は美点らしい。
・ボタン3つで操作する・・・正面の意匠重視とマイク穴の位置からするとLとR表示は正しいのかもだが不便なので逆にして使ってる(イヤーカップの成形も逆になるが自分は違和感なし)。ボリュームボタン位置が上下逆なのはまいっちんぐ
・ボリューム
本体のボリュームボタンのカチカチ音はちょいと安っぽい。長押しは曲選択になりボリュームはカチカチ強制される😢
androidからYouTube視聴でボリュームは・・・0と1で無音 2で極小 3で少し小さい 4で少し大きすぎる。3.5があると静かな環境でリラックスした音楽や音楽以外の動画視聴時に適当。屋外使用が推奨なのだろう。
・Windows10(リアルテック?)からYouTube視聴で接続直後は事もあろうに69から始まり爆音が耳を打つ😠💢途切れると再接続で爆音になる。プリセットの数字もナメ腐っている感は否めない。👅
・windows10本体操作ボリュームは0,2、4で無音 6(7の時もある)から唐突にやや大きめの音量が出、13、19と段階で上がる。
・windows10マウス操作は唐突に6(7)から出て,9,11まで音量不変、13、15、17も不変、19~23も同じ(6,8,10が同じ、12,14,16が同じと数字変わる時もあり気まぐれだ)・・・本体操作と同じ段階的な音量の上がり方。段が粗い。特に小音量領域で細かいステップを刻んでほしい。1か2ずつ上げれば良いのに3ずつ上げるのせっかち。中国人爆音好きなのか?
・13くらいが性能を出せるボリュームになるが正直耳に悪い。手持ちの主力ヘッドフォンならボリューム6で良い音なのだが…(僕の劣化した駄耳での数字なのでお子様はもっと小さい音量でok)
PCもスマホも同じ音源を内蔵DACへ伝送。同じ音のはずが違う気するのはなぁぜなぁぜ?(tiktok女子の真似)
いや、デジタル音源→アナログ化→デジタルアンプならDACが必要だがアナログに変換無し(フルデジタル再生)?記載が無いが今時は当たり前なのか?デジタルオーディオ関係には全くついていけてません。

Bluetooth規格は電波が弱く1mを越えて受信側(L)を体で遮ると音が途切れたので送信側機器を高い位置に置くと良いかも。
動画視聴だと低遅延優先/パケット詰まり/どう表現して良いかわからないが音質劣化(高額な機器は低ビット化する?)というより音飛び症状になる。音声は容量小さいので動画や音楽再生スピードより速く読み込んでヘッドフォン側に送ってしまえるのだが、バッファRAMが極小?Bluetoothの仕様?。
・LEDインジケーター屋外で見づらい
Bluetooth接続・解除音声がでかくダサい。装着中は耳が痛い。
AndroidでもBluetooth接続直後のデフォルトボリュームがでかい。再接続でデフォルトに戻るので耳が痛い。
・PCでBluetoothヘッドセット接続を選択すると秒に一回ブッブッと雑音がしている。😥
YouTubeや動画ファイル視聴はBluetooth送受信で音声僅かに遅延する。
スマホにフォンジャックが無く、タイプCからミニプラグ変換でヘッドフォンを聞いていたので、充電中もヘッドフォンで聞けて外出も問題なしになり飛躍的に便利。
Bluetoothの世代が新しいせいか?音質的に使えないとの先入観は払拭したが、不安定さが当機種に特有なのかは不明。
※※安いが容易に耳を痛め、外使用は密閉型であり通行中の使用は危険なのでお子様には勧めません。
公共交通機関乗車時、休憩中等に限り、音量控えめに使用を。
※※ 切断/接続を繰り返す症状はマルチポイント接続のせい?スマホとPCのBluetoothはバージョン違いの旧世代で、ヘッドセットは接続先の世代に準じた仕様になる設計だが、不器用にマルチポイント接続を試みて混乱するのか?
PCのデバイスマネージャーのMicrosoft Bluetooth Enumeratorを無効にするか、ヘッドセット無効を選択して安定しました。階層が深い操作が必要なのはお勧めしづらいです。操作不要な時もあるのがややこしい。
プリセット音量が普通ならさほど気にしないのに。

【無線での音質】
ーー悪い所(自分の主観)
容量が小さい密閉型ハウジングで低音がこもって高音を濁す。(低音が籠るということは低音も質が良いとは言い難い)
40㎜ドライバーの良さよりも悪さが出てしまっている。(低音の強調が用途に適合する場合も有る)
具体的には高音の伸びが無い。高音がサッパリ出ないと言っても良い。
その結果爽やかさに乏しい。閉塞感。

◯原因を考察
内側のプラのイコライザーは耳に直接高音が放射される面にパンチ穴が無く高音を遮断し低音を増幅する設計意図を感じる。
スピーカーのドームツイーターの頂部にお椀型のイコライザーを被せる手法[例 : SX-WD5 MSP3 NS-F350]とは位置や形状が少し違って、バスレフ的に効かせてサブウーファーから高音を出すかのような構造だ。前記SPのツイーターは駆動力が有るのに対してダイソー機のユニットの磁気駆動系のパワーの無さも疑ってしまう。
高音を和らげて聞き疲れを防いで低音が聞きやすいとは言える。
音量を上げると高音が最低限必要レベルに出て聞ける音質になるようだが今度は低音が出過ぎて耳が痛い。

自分はドライバーの後面開放か半開放で理想的と思うが、商品企画的にピュアオーディオ用途に限定せず汎用に売りたいのだろう。
電車内や家庭のプライベートで音漏れ等は防ぎたい、ゲーム用途、映画鑑賞には迫力の効果音をそれらしく再生したいとすると後面開放できない、携帯性の為にハウジング容量を大きくできないのだろう。
吸音材が無し、中低音が飽和して高音が聞き取りづらいのはコストカットのせいと言うより供給元の格付けで、hi-fi調よりもわざと高音を出さないlow-fiな設計としているんだろう。
用途を限定せず量を売るのでこの値段にできるのだ。
様々な制約を考えるとこの成り立ちには納得できる。(ピュアオーディオ的には泣き所)

ーー良い所
悪い所を多く書いたが、
デジタル無線伝送のピュアさと内蔵アンプによるダイレクト駆動の力強さは凄まじい。ある面で確実に全てのアンプ非搭載ヘッドフォンを凌ぐ。楽器がはっきり明瞭に聞き分けられ鮮度があり元気さがある。
・低音域の微細な情報量が多く克明に環境音を再生し空間を把握できる。(高音の揺らぎや伸びといった繊細なニュアンスは無理)
ケーブルで損失していた音楽信号は微細・微音量な情報で、遠くの音や2次・3次的な反射音や壁面のディティール等だったんすね。
・直接駆動はピュアオーディオ向けに作ればハイレゾ音源の良さがわかりやすいと思う。粗いビットレートのほうが楽しいといった逆な感想を述べる人がその傾向を強める?
但し当機種は超高音再生が売りのハイレゾ再生の良さを活かしきれずもどかしさ、物足りなさも半端無いと思う。
・駆動力が強くてデジタル音(矩形波三角波・8bit音声・粗い圧縮音源)が忠実に再生されて刺激的な音になり、時代考証的な音と外れる、再生音が変わるので音楽性も変わるかもしれない。(DAC?DSP?次第か?)
密閉型で吸音材無しなのでエネルギー損失なく能率高い感じ。
デジタルアンプの低音の強力さは定評だが、それに頼りきった感は有る。
・遮音性、音漏れの少なさは助かる。
・有線のケーブルの擦れ音、ノイズ混入特に照明スイッチon/offで不快なノイズ無し。ハイパープライムパラダイム

【有線での音質】
ホームオーディオ用の2.5mくらいの長いステレオミニケーブルを繋いでの試聴はモバイル用の1m未満の短いケーブルよりも鮮度感が落ちるので本来の性能を出せていなかったのも事実だが、同じケーブルで手持ちのヘッドフォンと比べた結果はダイソー機の惨敗だった。
短いケーブルでの試聴をしてないので正確な評価はできないが、短いケーブルでもさほど音質向上しないかな?期待感は薄い。
有線接続はダイソーの300円の有線ヘッドフォン現行機のほうが良い音かもと予想する。
無線→2.5mケーブルの順に聞き比べると音の籠り具合が倍加され聞くに堪えない。2.5mケーブルを繋いだ有線使用はローファイの一言。
◯原因を考察
短いケーブルで聴いてないので少し推測が入るが、
デジタル無線伝送のピュアさと内蔵アンプによるダイレクト駆動というチート高音質デバイスで、小さいハウジングの中にバッテリーやアンプ回路を内蔵して容量を圧迫してるので音が籠り、高音を強めに遮断して更に籠る構成を成立していたが、チートデバイスを失うと本末転倒して全く良さを失うのかも。
もう1つの原因はチートデバイス無しで自前の中級有線ヘッドフォンと比べても大幅に劣ってしまうということは、この機種の売りである40mmドライバーユニットは磁気回路は弱めなチューニングで、振動板面積が効いているという事かもしれない。

【類似OEM品】
Amazonに大量に有る中華ミニPCや中華ノートPCと同様な、パクりパクられ汎用(になった)中華デバイス(仕様をカスタマイズできる)を使ったOEM品。

GEOで2000円
>>GRND-BTH HZ005
https://youtu.be/nY52zrybqxw
https://youtu.be/VChfz1wYNWo
折り畳めるのは良い。
籠る上にドンシャリがきつい/ひたすら籠る 音質評価は別れるようだ😢
ステレオミニコードが付属(モバイル用で短いのでさほど音質悪化しない?)。
外観は極めて普通で外使用に堪える

3COINSにも類似中華OEM品が有ったようだ。
>>2125-CP-011-00A 旧型
https://youtu.be/p1IKjmzgihU
有線のほうが音が良い?サイズは小さめ
https://youtu.be/tU2wjM9SUJE
外形はU形隆起が有る
新旧全タイプ折り畳める。
TFカード(=マイクロSD)スロットが有りスマホ不使用も可能。音源直結はオーディオマニアの夢と言える。どこまでのコーデックに対応するのか。
ハイエンド・ピュアオーディオマニア憤死案件。
音質は籠りが有るそうなのでハイエンドマニアは安心して。
>>2314-3C2M438-00
https://youtu.be/xbSU_JR_AP0
新型(A?)の外形はGEOと同型? 2000円
タイプC充電、針穴空気穴で背圧抜き?旧型比音質やや悪化らしい…
20hz-20Khz
>>2314-KOR-04-000
https://youtube.com/shorts/W33nlSv8fsI
新型(B?)外形は真円な平滑で1500円
ダイソーの300円ヘッドフォンの無線タイプにも見える。
20hz-20Khz応答周波数という雑な表記は何も保証しないに等しいとマニアにバレバレだが、書いてある分ダイソーよりマシな音質を予感させる。
OEM品のボリューム関係が同じ具合なのか気になる。

【総評】
・音量プリセットが耳をぶっ壊しに来ている。(超限戦)
・これで普通に音楽を聴き続けると低音で耳をぶっ壊すと思う。
・高音はほぼ出ない。低音は正確じゃないが豊か。
・音楽視聴用には向かないが、高音の聞き疲れ無しに低音を浴びたい時には悪くないかも。
・男性ボーカルが得意か。
・遅延を無視すれば動画鑑賞には優れている。ニュースや話し音声は生々しい。ニューススタジオのノイズや同じフロアの記者室の暗騒音も克明にきこえる。
・野外録音や微細な環境音の再生が生々しく空間表現が得意。ということは
・80年代以前のコンクリート部屋を使ったボーカル録音は抜群に生々しいかもしれない。
・デジタル/アナログ音声エフェクトマニアの低音限定なモニタリング用に。
・狭い部屋の個人録音等も生々しく再生しそう。
・ASMRやダミーヘッド録音向け。
・個人趣味な野外集音、5.1ch録音等のモニターヘッドホンになるかも。この分野が飛躍的に活発になる予感?
言語学習には低音寄りにリアルな発音がリスニングできる。
YouTubeで倍速の音声も低音寄りになるが忠実な再生は特徴的。
YouTubeの高音域やデジタルノイズ判定・無音判定等が圧縮され、低域は圧縮されないとわかる。(仕様変更の可能性有り)可聴外の低域も巨大ウーハー愛好家と爆発効果音のためにカットされてないようだ。
・ネガティブな点は低音が耳の老化を促進し難聴に繋がること。
インナーイヤー型イヤフォンも低音で難聴なるので注意が必要。
ノイズをリアルに聞きやすいのはノイズが邪魔になる場面で不快。イコライザーでノイズの帯域を絞ってください。
※当機種で爆音で聞くとあっという間に難聴になるのでご注意。低音強調した音源は更に爆音になるので使用を控え目に。
※ノイズがリアルに聞き分けられるのが美点ですがノイズを聞き続けると難聴になります。

ヘッドセットは使用中の不意な通話には便利か。
中国製のOEMなのだろうが内蔵デバイスのボリューム設定は甚だ残念。
1000円で完璧な製品を作って恐怖感を与えないためわざと安心させている?
従来の有線の高級ヘッドフォン(~20万円)の音質が少しの設計変更と中国の生産設備で1000円以下で製造可能ぽくもある。
東芝三洋電機ダイヤトーン、デノン、サンスイ、シャープ、アイワ、パイオニアとオンキョーとビクター、ケンウッドがどうかなる未来が想像できただろうか?
JBLサムスン傘下で日本人が憧れ買い求める世界が今なのだ。そしてこの現況に若い人は全く疑問を抱かず隣国アイドルにキャーキャー言い、隣国ドラマ映画を見る。それもこれもおかしい。反省点を大いに探さなくてはならない。という脱線は今後に取っておくとして。
話をダイソーヘッドセットに戻して

決してオーディオマニアにお勧めできないが、興味本位のお試しだったので自分は1100円でこの音なら満足。
ファッションだけの低音ボンボン鳴るゴミ有線ヘッドフォンを1万円~5000円で買うより遥かにマシ。
オーディオマニアなら当機種でなく普通に良いやつ買ったほうが良い。

ダイソーの無線へッドセットを聞いてアンプ内蔵型(Bluetoothヘッドフォン・有線のアンプ内蔵型)の威力の凄まじさに気づいた。
有線→無線の順で聞くと途端に音が良いので最上の音に錯覚してしまう。オーディオの世界とは上を知らず自分の現用機の性能しか知らないと井の中の蛙になってしまう。

当機種は音質に限れば買う価値は有るが、多くの人がこれで満足してしまいそうだ。だからこそ思うのは手頃なリファレンス(辞書)ヘッドフォンも手に入れて欲しいということです。
ワイヤレス機ならソニー、オーテク、ベリンガーなんかが安いみたい。
https://youtu.be/9d9_alozDHA
https://youtu.be/HAmYiRdoG4g
https://youtu.be/ues33EQmMPg
ATH-S220BT
ATH-S200BT
KH-KZ30
ワイヤレスはこのへんどうなんすかね。試聴してみてください。
有線なら3000-10000円でかなり良いのが買えます。楽器メーカーや老舗プロ用ブランドも良いです。

昔の人な僕はアンプやFMチューナー、MD、カセット、CDプレイヤーなど高額なデッキとそこそこでかいスピーカーをいくつも買って分散投資になりました。メイン構成とサブ構成の機器等も同時に持ちました。
その頃に買ったヘッドフォンなので高級機は買えず一万円で50mmドライバーと背面半開放の高コスパな中級ヘッドフォンをずっと使ってます。

最近のヘッドフォンの売れ筋ランキングは高額機種が売れてるようです。
①サブPC(マルチメディアプレイヤー?)から無線/有線デジタル接続で
②デスクトップの小型パワードSP(わりと安い)
③ノイキャンヘッドフォン(高級機)
等に接続して完結という構成ができて超Hi-Fiが可能な昨今だからヘッドフォンに投資が集中できるのかな。若い人が羨ましい。

【リファレンス(辞書)機について】

耳をニュートラルに戻すリファレンスもぜひ、充電中のもう一台をこれと同じの2台持ちでも良いけど、可能ならば別の機種を。
リファレンススピーカー・リファレンスヘッドフォンを持って正しい音に触れて耳を育てるのは大事です。
きちんとした開発環境を持ち確かな技術者がいる会社の製品をリファレンスに選びましょう。
40㎜以上のドライバーの後面開放か半開放型、密閉型なら充分に吸音されてる物。4000円以上が良いと思うが聞き比べて買ってください。オーディオ機器は高級機を良い音に作り、低価格機に差をつける商売なのは否定できないので聞き比べて音に納得して買いましょう。

良いヘッドフォンなら小音量で満足でき、好きな音楽では躊躇なく大音量にしたくなります。自制心が働いて音量下げても満足感は変わりません。
音がおかしい機種で耳の痛みを我慢しながら聞いてもさほど感動は大きくない。厳選したリファレンス機は渇望の砂漠に水が染み込むように自然に感動が入って来ます。

人間の感覚で遠隔で世界を認識できるのは目と耳しか無いんです。
スマホのカメラや画面はどんどん綺麗になっていき数年で10万円レベルで買い換えられますが、音声はなかなか技術向上しないから5000円くらいの物で数十年買い換えの必要有りません。
カメラやスマホ画面が目の超強力な補助器具になっているのは皆さん実感されているでしょう。
リファレンスヘッドフォンはただの贅沢品では決してなく、体の機能を助け感情に働きかける道具として高級なスマホと同等に良い性能を求めるべきっす。
自分が生きている世界はどんな物なのか。正しい再生音で「見て」知るのは楽しいはずっす。
耳は目より下のレンジの広帯域な電磁波を「見る」器官です。リファレンス機は拡大するカメラレンズと言えます。
耳のための高性能なカメラレンズが安く買えるなら、それを使わない手は無いです。
前述の通り長く使える物、集中投資が可能な現代オーディオで最もコスパが良いのはヘッドフォンだと思うので、現物を聞いて厳選して1~2万円を掛けても満足度が高いと思います。

【おまけ】改造編

吸音材入れる改造されてるのを参考に
https://youtu.be/715Uft-V9O0
ダイソー機の改造ポイント
イコライザーにパンチ穴を増やす
②フィルター布の厚さで音を調整する
③内部に吸音材貼る
④背面解放にする

①のイコライザーに穴開けの改造をしました。
イヤーパッドの下端の隙間に爪を入れて、軽く外せました。
(イヤーパッドの表皮を傷つけると破れるので慎重に。)
(ドライバーユニット+バッフル・イコライザーは意外に弱い力で外せるが、細い線でハンダ着けしてあるので引っ張って断線しやすいので軽い力で外してください。)

プラのイコライザー切り取らず0.7mmドリルか丸砥石ビットで中央に1つ、周辺にいくつか穴開けて蜂の巣状にし、中高音のバランスは穴の個数と径拡大して、各穴のフチは2mmくらい残すのが良いのかな?自分やってないけどそれが正解に思います。
イコライザーの穴小さめで②の布フィルター無しにすれば高音を増やせますし。
自分は「やっちまえ!(ボンバイエ!)」と、プラのイコライザーの中心と放射状の支え部分を薄刃ニッパーで切り取って失敗しました😭
最外側の穴列は残しました。
その状態で聞いた感想は…

高音も低音もスッキリ素直な印象になった。切除前はAndroid音量3で音楽は無理だったので3.5の音量が欲しいと思ったが、切除後は耳を労る目的なら3でも充分聴ける音質になったと思う。
低音のブースト感が無くなった代わりに音圧がダイレクトに来て耳に刺激が増したのは誤算。ヘッドフォン内蔵デジアンは駆動力お化けか。爆音にする気が失せるほど音圧直撃なのは痛し痒し。
…めんどいので、「安いヘッドフォンはイコライザーも布フィルターも無いし一気に切り取ってだいじょぶだぁ」とナメて失敗したぁっす。
イコライザー切除せずドリルか丸砥石で細かいパンチ穴にしたら高音が素通りし低音は穴フチの風抵抗で直撃防げたかも。
…という知見を得るに至ったワケっす。
高音が出ない原因は
・磁気回路が弱い……有線使用時のリファレンスと比較でわかる。
・デジアンが旧世代なので高音の再生が不得意……低音の駆動が充分以上ということは高音が再生できてない。
そんな気もしてきました。改造し尽くして判然とするでしょう。

②耳を保護するフィルターは仕上げ的に美しく不可逆なので切って張り替えは最後の調整としたいかな。根本的な音響特性を弄ってから手をつけよう。

現状はまだ籠り感が有るので③と④の改造に期待が持てるかもしれない。
③と④で高音が少し出て低音が痩せる方向はバランス良化?美点が引っ込み音質悪化する?…少し楽しみな賭けです。

有線での試聴結果は低音から高音まで細かいニュアンスがさっぱり出ず、爽やかさ伸びやかさもなく、鮮度感もない。
既述のように劣化の進んだ2.5mの長めのAUXケーブルで聴くので実力以上に悪い音質にはなるが、同じ線使用の比較対象のヘッドフォンより格段に音質悪く、磁気回路の弱さがハウジング改造で補えるレベルでないのが実感できた。有線使用は諦めよう。
チートデバイスの効力恐るべし。

③と④の改造で籠りがどこまで改善するか楽しみを残しつつ、
改造途中だがかなり聴ける音になったので籠ったままでお気に入りの曲100くらい聴けば足りない音域が絞れそれに見合った改造を工夫でき、改造前後も比べられるので使用を続けたいと思う。

続き
③吸音材を貼る改造
お手軽チューニングにしようと考えていたが、L側の電子基板とバッテリーが余りにも大きく(大き過ぎて④開放型への改造は今回は諦め)、左右を同等に調整するのは難しかった。

改造を終えた直後の感想は、結局吸音材多目になり、聴感の閉塞感増に加えて吸音過多でつまらない音になった。
小音量では迫力が消え失せて籠り感が強まり、大音量ではとてもフラットで明瞭、バランスが良くなった感じだ。
爆音にするとパワーでゴリ押しし、無駄な低音はしっかり吸収、中音が明瞭になり高音はさほど減らずスッキリ。吸音材を変更して再調整で激変しそうだが一応のokとした。

・吸音材の貼り方
柔らかいウレタンスポンジ(有りもの)
硬めのウレタンスポンジ(有りもの)
薄いフェルトっぽいフリース生地(妥協)(ケチり)
撚りの甘い毛羽立つポリエステル毛糸(厳選)
両面テープ
吸音材料が4種類なのは共振周波数が片寄らないように配慮。ピュア志向は拘ればキリがない。
毛糸と薄いやや毛長なマイクロフリースタオルの2種だけで良いかもしれない。
毛糸をチアのボンボンみたいに30個加工して使う予定だったが細密加工6個で挫折。結局長いまま使った。

補強リブとハウジングの交点が間仕切りになる所
電子基板が袋状の空間になる所
ネックバンドの基部の3室
電子基板とバッフル裏面の間の薄い隙間
等は定在波の発生が見込め、そこと広い面積部分に吸音材を貼って終わるつもりが、左右のバランスが取れないのでR側のハウジングに多目に薄いフリースを詰めた。

バッフル表面はイヤーカップが少し盛り上がり壁になる部分にポリエステル毛糸を5cm×4回折り返し貼った。
バッフル面は高音を増やす改造の余地を残して貼る面を最小限にした。

概ね満足だけど、全部両面テープなのでもっと効果的な貼り方もできた反省点も有り、気が向けばやり直せる。

再度落ち着いて音質評価すると、低音だけを吸音して相対的に高音が少し増えた。低音はエネルギー感が減ってだいぶ大人しい音になったが、以前よりすっきりして中低音用モニターヘッドフォンを名乗れる出来だと思う。
音圧直撃を無視すれば爆音にしても苦にならない程音質改善できたが、④開放型へ改造が無理、お手軽に低質な吸音材で満杯にしたせいか(L側に合わせる為)現時点でリファレンスと比べて爽やかな高音だけが出ない。籠りやばい。
微細加工になるがドライバーユニットの背面は2穴しか無く穴を増やし背圧を減らす余地があり、籠り感解消のために試してみたい感じ。

高音を強化に②のバッフル面改造についてはまたリファレンス機と聞き比べの後で
https://minkara.carview.co.jp/smart/userid/443681/blog/45857778/
この方の滑り止めマットを貼る方法が簡単・形状と材質が素晴らしく合理的なのでパクらせてもらってそれで様子見て、駄目なら用意してある面倒な手法でやり直そう。

……②のバッフル面で高音を増やす改造2点
1.プラのイコライザーを切除してしまい、高音も出たが低音も音圧を伴って過剰に出ていた為これを減らす目的で滑り止めマットを貼る。
2.バッフル面はイヤーカップで空間になってるので、低音が長く反射を繰り返し充満する。高音は直線的に耳に届き速く減衰するので影響せず、この空間を吸音すると低音を減らせるという意図だ。

併せて、スピーカー工作の常識でエンクロージャー内を吸音し過ぎるとつまらない音になる為半分くらい吸音の余地を残していたので、そこに吸音に優れたアクリル毛糸を要所に詰め込んだ。
低音を徹底的に削って相対的に高音を出す目的だったがこれで失敗した。

パンパンに毛糸を入れたせいでコードが凹凸の合わせ目に食い込んでるのが見えず、なかなか嵌まらないのにもイライラして、力ずくで押し込んで断線してしまった。
気落ちしたが片方を仕上げるしかない。
バッフル裏面も丹念に吸音、試しにユニットの背面に穴でも開けようかとこじると紙テープが6つほど穴を塞いでいるのを発見。これを開けて籠り感を無くして高音を伸ばしたい意図が有ったが逆に低音が増した可能性も有る。穴開けた弊害は無く良音化したように思えるが片耳なのでよく判らず。
小穴なので穴径を広げて音の変化で遊ぶのもアリかも。
同時に複数の改造をすると音が変わった因果関係がわからなくなるので、小穴開けを同時にやったのは失敗だったかもしれない。

R側片耳になってしまったので片耳ずつリファレンスとの聞き比べは難しく(開放型リファレンス機は両耳再生するので遮音むずい)、楽曲での自己評価は不完全だが
・滑り止めマットが案外エアロな形状で音圧直撃は防ぎ切れてないが布フィルター除去で高音素通りはGood👍️
・ユニット背圧抜きで籠り感減り高音伸びた(気がする)
・低音が過去最高に吸収
は何となく体感できた。

もう少しだけ真面目な評価を。
まともなマイクが無いのでグラフで可視化せず殆ど自分の耳性能のテストになるが
◆10hz-20Khz
https://youtu.be/me2mFspEcTc
リファレンスは16khz以上が少し小さく再生するようだ。
改造機は12khzから小さい。谷間も多目か。
◆スイープ信号20hz→20khz
https://youtu.be/Y5vS13JQ2uQ
リファレンス機はこれだと14khz以上は小さくなる。
改造機も14khz以上が小さい。
◆1Hz to 20KHz Audio Spectrum
https://youtu.be/ltSymj_lvzQ
これはリファレンス機は13khz以上が小さい。
改造機も13khz以上が小さい。

・リファレンス機が思ったほど高音のびてないのは
a.全人類に共通な聴こえ方で問題なし
b.リファレンス機がしょぼいor劣化している
c.自分の耳が悪い
真剣なヘッドフォンユーザーじゃないので何れか不明。
・再生帯域的に意外と遜色無いレベルになってるが改造前がどうだったか、改造前にテスト音を聴くべきだった。初期の音質評価/改善の期待値が低かったせい。
・④開放型改造で大化けする可能性も有る?
籠りが聴感に大きく影響してる可能性出てきた?

吸音材の貼り方を追い込んで更に高音質化可能だが、手軽にできる事はやり尽くしただけに断線は残念。ハンダ付けする?
いっそ開放型に改造してしまうのも手だが、密閉の良さと外使用も不可になるのは迷う。